乾癬と診断されたが、どうすれば良いか

乾癬と診断されたが、どうすれば良いか

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乾癬と診断されたが、
どうすれば良いか

  • #乾癬とは
  • #将来の不安

皮膚に湿疹ができたので皮膚科に行ったところ、乾癬と診断されました。一生付き合っていかなければならない病気だとも言われました。どんな治療をすることになるのか、お金はどのくらいかかるのかなどが気になりますが、まず何をしたら良いですか。

乾癬は、残念ながら医学的に完全に治癒させることは難しい病気であることは事実ですが、中には、自然といつの間にか症状が出なくなり、いわゆる自然寛解する方も実際にいます。また、ここ15年くらいの間に、さまざまな新薬が登場して治療の選択肢もかなり広がり、体中にたくさんあった皮疹を消すことも可能になってきました。治療費については高額となる場合が多いですが、高額療養費制度や付加給付制度などの制度を上手に利用することで自己負担額を軽減できます。不安な点も多いと思いますが、まずは乾癬について正しく理解し、どのような状態になりたいかを考える必要があります。主治医の先生に相談したり、患者会の学習懇談会などイベントに参加したりして、乾癬について正しい知識を得ることが大事です。くれぐれも、科学的根拠に欠ける商業ベースのいわゆる民間療法などには気を付けてください。

そら

50代 / 男性 / 乾癬歴40年

乾癬と診断されて大変ご不安だと思います。同じ乾癬といっても部分的な皮膚症状であったり、広範囲であったりと、患者さんによって病状はさまざまです。そして、それぞれの段階に合わせた多くの治療法があります。特にこの十数年の間に、生物学的製剤といわれる注射治療や塗り薬、飲み薬、紫外線療法など、多種多様な新しい治療ができるようになり、患者さんそれぞれにとってマッチする治療を受けることができるようになってきました。治療費も気になると思いますが、高額療養費制度や付加給付制度といった公的な制度を使うことができる場合もあります。まずは、主治医の先生としっかりとお話をして、その上でご自身の治療の希望を伝えてみましょう。その際は、治療後乾癬の症状が良くなった時に、ご自身がどういった生活がしたいかをイメージし、それに合った治療ができないかを医師と相談すると良いと思います。乾癬についてわからないことがあって医師に相談しにくいような場合には、患者会組織も全国にありますので、お近くの患者会に連絡してみるのもおすすめです。

山口道也先生

山口大学大学院医学系研究科
皮膚科学講座
山口大学医学部附属病院
医療の質・安全管理部 副部長