日光にはどのくらい当たれば良い?
全般
日光にはどのくらい
当たれば良い?
- #皮膚への影響
- #紫外線
適度な紫外線を浴びるのは乾癬に良いとのことですが、程度(時間や日光の強さ)がわかりません。
紫外線は乾癬の有力な治療手段であることから、日光浴を積極的に励行する方も多くみられます。しかし、紫外線は皮膚の発がんを促すことも事実であり、医療機関では副作用を軽減した紫外線照射装置を用い、紫外線照射量を厳密に管理することで安全な治療を行っています。日光浴を応用する場合、十分な注意が必要です。一般的には紫外線照射量が多く衣類が軽装となる夏は、機械的刺激も弱まることから乾癬は良くなり、逆に冬に悪化する傾向にあります。しかし、夏季においても急激な日焼けや発汗により皮疹が悪化する場合もあり、注意が必要です。日光浴は有害な紫外線を避ける観点から、正午前後は避け、有害な紫外線が弱まる朝もしくは夕方に行うのが良いでしょう。時間は地域や天候によっても紫外線量が異なることから一概にはいえませんが、日光浴により皮膚が赤くなったり黒くなったり色調の変化がみられる場合は過剰と考えられます。十分な効果を得るためには可能な限り、皮疹部を露出すると良いのですが、逆にそれが精神的ストレスとなる場合もあるので注意すべきです。また、冬季には皮膚が乾燥し、乾癬が悪化することがあります。保湿剤使用の励行や入浴時の過度な摩擦を避けるほうが良いでしょう。
安部正敏先生
医療法人社団 廣仁会
札幌皮膚科クリニック 院長