乾癬性関節炎が難病指定ではない理由


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乾癬性関節炎が
難病指定ではない理由
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乾癬性関節炎は原因も不明ですし、体軸(背骨など)が罹患した場合の症状は大変つらいものです。
なぜ難病指定にならないのでしょうか。
「難病」というと、「ひどい症状の病気」という意味合いに受け取れますが、「難病の患者に対する医療等に関する法律」に基づいて指定される指定難病の「難病」とは、「患者さんの数が少ない(希少疾患)ため疾患自体がよく分かっておらず、疫学的な調査(患者データの収集)が必要な難病」を指します1)。乾癬性関節炎(PsA)は、特に体軸病変の場合は大変つらいと感じる疾患ですが、患者さんの数が一定数おり、治療の選択肢もあるので、指定難病には該当しません2)。
なお、障害者認定においては、関節炎の炎症が生じた体の部位それぞれの症状の評価を合算して判断します3)。そのため、一つひとつの部位の症状が重くない場合でも、障害者手帳を取得できる可能性があります。主治医に相談してみてください。
- 1)平成26年法律第50号 難病の患者に対する医療等に関する法律
- 2)厚生労働科学研究成果データベース:疫学調査による新しい疾患概念に基づく乾癬性関節炎の診断基準と重症度分類の確立
- 3)身体障害者福祉法施行規則別表第5号 身体障害者障害程度等級表
岡野匡志先生
大阪公立大学 大学院医学研究科
高齢者運動器変性疾患制御寄附講座 特任教授

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